お酒のこだわり
高知の魅力の詰まった酒『土佐体感地酒』
土佐体感地酒・こだわりとは
全国の地酒蔵はその土地の食、風土、人と一緒に歩み、魅力ある地域の文化を作ってきました。
「日本酒はブームではなく、いつの時代でもぶれない日本の本質的な魅力でありたい。」「弊社の出来る事は、しっかりと根を張り、高知の文化として高知の魅力の詰まった酒『土佐体感地酒』を造って行く事である。」
目指す土佐体感地酒のポイントは
- 高知の素材
- きめ細やかな手造り
- 豊かな個性
- 洗練された品質
の四つです。
高知の素材
【米トレーサビリティー法による産地情報】
当社の清酒は、すべて国産米を使用しています。
高知素材の代表は高知酵母と高知県産酒造好適米です。フルーティーな吟醸香には二つのタイプがあります。カプロン酸エチルは口の中で膨らむリンゴの様な香り。酢酸イソアミルは鼻で感じる上立ちで、バナナとかメロンの香りに例えられます。
これらの香りを決定づけるのは酵母です。
高知県工業技術センターでは昭和62年から高知オリジナル酵母の育種を始め、10種類以上の高知酵母が誕生しています。弊社は高知酵母のバリエーションを活かし、香りの異なる三タイプの酒として豊かな個性を提案しています。
- ハレの日の酒:リンゴ系酵母で醸した、香りの良さと上品な味わいを楽しむ大吟醸や純米大吟醸
- ワンランク上の食中酒:中間系酵母で醸した、幅広い料理との相性を楽しめる食中純米吟醸
- ケの日の酒:バナナ系酵母で醸した、お燗が出来て、土佐料理によく合う軽快な高知らしい晩酌純米酒「土佐金蔵ブランド」です。
高知県農業技術センターでは高知県産酒造好適米の育種に取り組み、平成10年に山田錦とヒノヒカリの交配種「吟の夢」が誕生しました。
吟の夢、高知酵母を用い100%高知素材で洗練された品質を求めて最高の酒を醸す事を一つの目標に掲げて今も挑戦中です。全国新酒鑑評会金賞や純米酒大賞2013最高金賞等いくつか成果も出つつあります。
また、平成30年には県産酒造好適米「風鳴子」の改良品種として、「土佐麗」が誕生しました。香長平野で広く栽培できる早場米であり、高知らしい純米の造りなどに積極的に「土佐麗」を使用していく考えです。
また、県産早場米「フクヒカリ」を使用して、「おり酒」の夏仕込みに挑戦をしており、今では高知の風物詩になっています。

きめ細やかな手造り
きめ細やかな手造りは、規模の小さい弊社の得意とするところです。幸運なことに五代目は最後の土佐杜氏と呼ばれた有澤杜氏と10年以上二人三脚で土佐の気候に適した酒造りをすることができました。
平成19年杜氏の引退に伴い五代目自らが杜氏となり、工業技術センターとの連携を深め、杜氏の技と分析データの両面から、「会社の技術としてのきめ細やかな手造り」に取り組んでいきました。
令和元年から六代目が新杜氏となり新しい時代の酒造りへと挑戦が始まっています。

洗練された品質
洗練された品質には製造環境も重要であり、様々な設備投資や道具の改善に取り組んで来ました。
その一つ、吟醸蔵、酒母室を改築した平成6年は弊社の転換期となりました。この年、新蔵の真上に竜巻がやってきました。新しい蔵で醸した大吟醸は抜群の出来栄えでした。「酒蔵に酒好きの龍神が宿った」と、転換期を象徴するエピソードとして紹介しています。
高知の素材100%で最高の酒に挑戦をしたこだわりの純米大吟醸は、エピソードに因み、龍神が奏でる酒「龍奏」と命名しました。

豊かな個性
高知素材を活用し、きめ細やかな手造りで洗練された品質且つ土佐の食文化と酒文化にも溶け込む土佐酒らしい個性を持った土佐体感地酒を目指します。
また、産官学や異業種との交流・連携は日本酒に豊かな個性と、新たな可能性を加えてくれます。地酒リキュールや土佐宇宙酒はこの様な交流・連携から誕生しました。
同様に、人口減少の激しい高知県のような田舎を活性化していくには、交流人口を増やし、垣根を超えた連携を取る事が重要な策です。地酒蔵はその一翼を担っています。
はし拳大会、土佐のおきゃく等の酒イベントを通じ、又どろめ祭り、絵金祭り等への係わりを通じ、あるいは通年の酒蔵見学、近隣の観光施設との連携などを通じて、多くの方が高知の光に触れ、新たな交流と連携が生まれ、高知の元気に繋がればと願っています。
